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刀剣男士とオカルトと審神者12
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15448385
 お題企画はいつもえほん一冊ごとに共通のテーマを決めて書いてます。
 今回は『燃えるもの』。
 とはいえサンシャインサマー企画一冊目ということでいろんなお話を書こうと思って、そこまで厳密にはテーマに沿ってないです。


■>>2 堀川国広/梅昆布
 コンロの前の何かと堀川君を結びつけた香り。

 梅を焼いてお酒を作る神様(ガチ神域住み寄りに近い)がたまたま通りすがってお酒を作っていて、その香りを審神者が現世のもの/自分の知っているもの(=梅昆布茶)として理解してしまったため神様の一端への縁が出来た。
 普通はこれくらいじゃ関わりなんて出来ないけど本丸は審神者の神域なので、「まあお邪魔してるしいっか」って神様さんサイドがボーダーライン緩くしてくれた。
 本丸位相の清浄な場所でお酒が呑めてご機嫌なのもあった。
 そして神域の主である審神者に呼ばれたのでお酒を分けようとしてくれた。
 ただし当然ながら神や神の作ったものに人間が触れるのは不可能で、対価や代償が必要。今回は神様側から与えようとしたものであるという分のおまけがあって、全身を青い炎で焼かれるだけで受け取れた。
 堀川が止めたので指先ちょっと焼かれてお酒も受け取らずに済んだ。
 神様は酔っ払いだったから要らんなら要らんでも別におkって何もせず立ち去ってった。


■>>7 薬研藤四郎(極)/いい牛肉
 焼肉屋さんのお話だった。

 地縛霊。
 もう自分がなんで死んだかも憶えてない。
 もし審神者が女の姿を見ていたらついてきてた。


■>>14 御手杵/1本の糸
 自分で言うのもなんだけど、お題が分かりやすい上で意味わかんなく書けて満足してる。

 死霊。
 幽霊や怨霊とはちょっとちがう。死そのものの存在になった霊。
 死霊に幽霊のような意識はなくて、今回ので言えば「飛び降りて死んだ」というただそれだけの存在。
 審神者が「殺すことに一切躊躇がないタイプの」みたいなこと言ってたけど、正確には"死霊が人間を恨みつらみで殺そうとしてくる"のではなくて"触ったら死ぬ"っていうタイプ。
 この審神者は優しすぎて、死ぬのは可哀想だとか助けてあげたいって想いが無意識の根底にあったせいで、死に続けてる死霊を『助けてあげなきゃ』って考えてしまった。死霊さんサイドが導いたり呼んだりはしてない。
 ただ審神者が優しかったせい。


■>>18 源清麿/化粧水
 お題の通りのお話。

 三面鏡の中にいた魂の塊。
 三面鏡が合わせ鏡になった時の鏡像の中にいた。怨念の残滓が塊になったものなので表に出て来るほどの力はなかった。
 

■>>22 同田貫正国/蠱
 蠱には蠱毒で使われる虫の意味もあるので、複数のものが混じり合ってひとつに収束するという意味あいで書いたよ。

>世界がぶつ切りになってるのと滑らかになってるのってあるだろ。俺にはそれが同田貫だった。
(↑ここで世界がぶつ切り云々の説明終わり)
(↓今回の件の説明)
>すべての同田貫は別個体で性格や考え方が違うのに、すべての同田貫は同じ同田貫であるような。
>初めて会った同田貫であっても、よく見知った同田貫や久しぶりに会った同田貫として感じる。
>ひとつじゃなくて、確かにたくさん存在しているものがひと綴りになっている感覚。

 ここすごく分かりづらくて申し訳なかったんですが、『同田貫がいっぱいいるのに一つである』ってことがぶつ切りなめらかのことじゃなくて、『審神者にとって同田貫がぶつ切りなめらかだった』ってことです。
 哲学か?
 ぶつ切りなめらかというのは、多くのものが一つになっていることではないです。
 ぶつ切りとなめらかは別の状態だからです。

>「俺たちには『俺の同田貫はお前だけだ』なんつっといてよぉ」
 ここすき


■>>28 同田貫正国(極)/狢
 お題の通り。お話だと妖怪の名前になってた。

 同田貫君と石切丸君が教えてくれたのがこのおばけです。
 山陰のとある地方で「ムジナ」と呼ばれている怪異は誰も姿をきちんと見たことないけど、「たぶんムジナっぽい」ってだけでそう呼ばれてる。
 実際は人の形をした怪異。
 同田貫君はそういう、人の形の妖が主にずっと付き纏ってるのが地雷だった。主は刀剣男士のための主なので。


■>>35 大倶利伽羅/シンデレラ
 和風テイストのシンデレラとしてなかなか良く書けたのでは?って自画自賛してるよ。

 スレで住人たちが考察していた通り。
 とある現世住み神様のお気にになってしまい、一緒に暮らしたらこういう綺麗なものとか美味しいものいっぱいあげるから安心してね〜〜〜と教えてくれてた。「こういうのあげるから一緒に来て」じゃなくて「(連れて行くことは決定事項として)こういう豪華なものいっぱいあるとこだからね」って言われてた。
 本丸に入られたことは実はさしたる問題ではなかった。
 迎えに来る準備が出来たからあのタイミングで現れた。
 が、大倶利伽羅に邪魔された上に予想以上に刀剣男士の邪魔が強かったので「返せ」って言った。


■>>40 和泉守兼定/スキヤキ
 すき焼きの大元は鋤の上で肉や野菜を焼いたものだから。

 古い映画に紛れ込んだおばけちゃんがBBQしえったおっさん。
 そのおっさんのせいで心霊映像になり、引き寄せられたのが白黒の男(怨霊)。
 おっさんはBBQしてるだけだけど、白黒は人間を殺そうとしてる。繰り返し何か言ってるのは審神者のことを呼んでた。

Q.どうして兼さんが映画の中にいたの?
A.兼さんだから映画にも出演するし世界も救う
 だって兼さんだから


■>>48 大典太光世/空気清浄機
 わかりやすいお題!えらいぞ!

 台座を探す人形。
 自分のことを神だと思っている。
 本丸は神域(別の神の領域)なので、神域に殺された。
 押入れ開けたり人形の体を審神者のところに持ってきたのは本丸に間借りしてる神。もう死んでるけど死体が残ってたら嫌かな? って死体持ってきてくれた。優しいね。


■>>54 太閤左文字/貨物列車
 未来の話なので交通機関周りも2020年代とは違う風に書いてるんですが、貨物列車はまあ割と原型留めたままずっと続いてるようなので未来でもそうだろうなって書きました。

 徳島に生贄を運ぶ怪異。深夜の高速車両や貨物列車がこの怪異に変わっていることがあり、乗り込んでしまうと生贄として徳島に運ばれる。
 アナウンスの「◯◯名での到着です」は搭乗人数。
 停車駅で降りる人数が決まってて、降りたら死ぬ。でも乗ってる人はこの怪異のこと知らないから、降りたら死ぬって分かんない。
 車内では殺されたりしないし、怪異自体は運ぶだけ。何時間もずっと止まらず走り続ける異常な列車を駅で止めてドアを開くだけ。
 歴修が指定した列車はおばけ列車と入れ替わってしまったので、審神者と太閤は遭遇しなかった。


■>>60 亀甲貞宗/堆積
 地層の積み上がってるのって何百何千年前からのものとかあってロマンチック〜!!!
 じゃあ一番下に何があったかとかもう分かんなくない?
 あっ(気付き)
 ってなって書いたよ。

 記録には残されていない大量の殺人があった。
 女性の首と手を縄で結び、一人目を斬って崖から落とす。二人目からは元気な状態のまま落とされる。
 この地を治めていた領主が"罪人"の女を集めて処刑していた。領主に気に入られると一人目になれる。罪が本当かどうかはどうでもいい。
 以来ここは霊域化し、自分のことを罪人だと思っている人間が迷いこむと"処刑"に巻き込まれる。
 土地開発で谷は埋められ、処刑場は奥深くへ封じられた。
 しかし数日前、罪悪感を強く持った自殺志願者の少女が二人で峡谷に訪れた。あまりに怪異の条件を満たしすぎていたため処刑が行われ、霊域が活性化した。
 審神者が夢で谷の巻き戻りを見ていたのは活性化の影響。これは人死にが出たことで谷底から出て来ようとしているのではなく、単に活性化している怪異に関するものを審神者が見たというだけ。谷底に埋没している状態でも怪異は動作していて、発現したら霊域が活性化する。


■>>67 信濃藤四郎/エプロン
 エプロンの返り血が信濃君の髪の色に変わるところで、怖いことから刀剣男士が守ってくれるって暗喩をやりたくて書いたよ。

 審神者の母親を殺したのは近所のおじさんの息子。
 人を殺すつもりで審神者の家に来た。審神者の家だったのは女二人の家庭だったのと、おじさんが妻に虐待があるのかもって話しているのを偶然聞いてたから。虐待するような女なら死んでもいいし、虐待されて可哀想な子供は死んだ方が救われる。
 でも来てみたら娘の方は既に死んでいて、虐待した上に子供を殺すなんて許せないと母親を滅多刺しにして殺して逃亡した。
 たまたま調査で付近に来ていた信濃が、家から逃亡する息子を目撃し、血の匂いがすると審神者を発見して保護した。
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