薬研君の和撲凸 -
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=9363046
お便りリクエストを頂いて書きました。
リクエスト内容が「この世で一番、自分の大将が美しく恐ろしい支配者だと思ってる薬研 or 幽霊に怖がりながら女好きなので幽霊が女だったらとりあえず口説く薬研」とのことで、どっちも書きたいな~~~!と思いながら色々設定を生やしていたら、殺意担当と怖がり担当が生まれました。
そしてリクエストを頂いた時に「こっくりさんみたいな交霊術つくりたいなー!」と思ったので作りました。
くたつ様:
狗闥と書かれることがあるが、誤表記。
正しくは「拘闥」で、読みも「こうたつ」だったものが変遷して「くたつ」になった。
拘闥は「門の内側へ囚われる死者」を指し、くたつ様は死者の霊を呼び出す降霊術。
特定の家へ死者を送り、死者の目を通じて知識を得たり、死者を経由してその家へ災いを起こすもの。
現代に伝わっているものは小学生のおまじないずされた"なんちゃって交霊術"で、霊的な力を持たない人間がやっても大体何も起きない。
正しい手順では、
相手の家の井戸の水で墨を磨って相手の家の壁を削り取った粉を混ぜ、木彫りのひとがたを鶏の血に浸したものへ小刀などで相手の名前を掘り込み、そこへ用意した墨を流す。
作ったものを相手の敷地内(門の内側)の見つかりにくいところへ埋める。
余った墨で埋めた家の名を紙へ書き、適宜儀式を行う。(死者を降ろす、呪いを送るなどの儀式中に、この紙を使用する)
井戸の水で地面の下、鶏の血液で屋根の上の範囲を指定している。そうして囲った中へ死者を招き、他へ出ないようにしたと言われる。
鶏=風見鶏、という説もあるが、拘闥の発祥が不明のためあくまで一説。
拘闥が「くたつ様」と呼ばれるようになったのは明治末期の頃。
当時はまだ呪術としての側面が強く、拝み屋や巫女などの霊的なものを生業とする者に依頼して行っていた。
それが昭和初期~中期の頃に現在の「おまじない」のような形になったと思われる。こっくりさんに類似した手順があることから、こっくりさんが流行した後で誰かが現在のくたつ様の手順を定めて流布させた可能性が高い。
ダワトルカトラ:
死者を招く、という呪文。
拘闥の手順の中でも、死者を降ろす儀式の時には唱えられていた文献がある。
これは死者を招く呪文だが、帰す呪文は手順の中に存在しない。
どぉして刀剣男士ちゃんには斬れなかったの?どぉして?:
「人が招いた」死者は、神に許されている。
願い事をしてはいけない:
相手は死者なので、願いを叶える存在ではない。
なので正しくは「願い事をしても意味がない」。
しかしもし願い事をして、相手がそれを叶えようとしたならば、それは死者ではなく死者のふりをした悪霊。
志帖家に招かれたもの:
背中を斬られて焼死した死者。
くたつ様は特定の霊を指すのではなく、招かれた死者を指す。
今回のくたつ様としてたまたま招かれたのが、背中を斬られて焼死した死者だった。
霊障について:
線香のにおい→くたつ様の手順に組み込まれているあれ。
ぎいぎい鳴る金属音→風見鶏の音。
ヒロト君の夢→死霊が傍に居るので影響された。死者本人は招かれてそこに居ただけ。
大暴れしてた理由→
怨霊の人
そこまで考えてないと
思うよ
志帖家に"くたつ様"を招いたのは誰か:
ヒロト君の隣のクラスの女子。
ヒロト君に片思いしていたが、声をかける勇気が出ないうちに少々メンがヘラった。
H本丸の面々が凸った晩に死亡。
消しゴム:
灰→手順通り
農薬と土→志帖家の庭のもの。埋めたときに消しゴムの切れ込みに入っただけ。
鶏の血液→
片思い女子の近所の動物を飼育する施設で、鶏小屋の戸が老朽化で壊れて夜に開き、中の鶏が全滅する事件が起きた。
道の前に数羽の鶏が落ちていて、部活で早朝にそこを通った片思い女子がそれを発見。
道に広がる血液を見て、「血を使ってくたつ様をしたら効果があるのではないか」とピラメキーノした。
ビニール袋で血液を撫でとり、少量採取。
使う頃にはほぼ乾いていたが、ペン先で溶かすようにしながら消しゴムへ塗りこめた。
ので、検出される大部分は本来ならば水性インクのはずだった。
mekLetproで「くたつ様 願い事」を検索するとウェブページ総合では検索結果0件だけど画像検索で1件だけ焼けた木の根みたいな画像が出てくる:
斬られて焼死した死者が出る家に薬研君一行が凸った夜に、たまたまmekLetproで「くたつ様 願い事」を検索したら、橙色に明るい中に黒く炭化した腕に見える細い木の根のようなものがどこかへ伸ばされるように写りこんだ写真がたまたまヒットした。
カッター投げてきた:
急に斬られたらカッターも投げるでしょ
知ってて書いてる人、回答削除した方がいいよ 半紙に包めないものは:
くたつ様をやったら、使ったものは全て半紙に包んで捨てなくてはいけない。
半紙に包めないものは捨てられない
なんで女子死んだの:
消しゴムが見つかった時点で死霊を門の内側へ捕らえるものがなくなった。
これが死者が活性化していない時間(女子がくたつ様を行っていた時間帯以外)であれば問題ないが、活性化している時に見つけてしまった。
死者は斬られて焼死という、無念の死を迎えた霊だった。
消しゴムは死霊を閉じ込める檻を示すものであると同時に、術者が儀式で死者を使役する際に両者を繋ぐための呼び水でもある。
志帖家二階で死者がカッターを叩きつけていたところは、片思い女子の家の間取りでは女子の部屋にあたる。
死者は隣人であるが、友人ではない。
お前そのVRペットってARじゃないの:
100年以上前に発売された「VRペット」シリーズが、時代と共に進化しまくって今ではARにまで進化した。
ただ中身は変わっても「VRペット」として売り出されたものと同一ブランドであるため、今でも「VRペット」と呼ばれている。
志帖家に居たのはリュウキン。体は赤色で尾ひれだけ白い。
VRペットは本体(ペットに関する設定を行う機械)から指定された範囲内で行動する。
学習機能もあり、壁にぶつからないようにしたり、よく遊んでくれる人を覚えたりする。
志帖家の金魚は「こなたまさん」。ヒロト君のひいおじいさんが買ったもの。100年くらい志帖家に居る。
人の頭によく乗る。
同田貫君が遊びに来ると同田貫君の頭によく乗る。ひいおじいさんと髪質が似てるから。
志帖家の霊道を通り抜けられないおばけの何割かは、こなたまさんが外へ誘導してる。
誘導できなかったらH本丸が呼ばれる。
志帖家とH本丸:
H本丸の審神者の弟がヒロト君。